屋外螺旋階段 設計・施工事例

【目次】
1.屋外階段の基準
2.屋外螺旋階段 設計・施工事例

1.屋外階段の基準

屋外階段とは、手すりの上部が外気に開放された階段をいいます。

屋外階段 建築基準法
床面積の算定における屋外階段
外気に開放された部分の長さ、階段の周長の1/2以上
外気に開放された手すり上部の高さ1.1m以上、かつ、階段の天井の高さの1/2以上
避難規定の検討における屋外階段
階段の2面以上、かつ、周長のおおむね1/2以上が有効に外気に開放された階段
外気に開放された階段の部分が、その面する隣地境界線(公園・水面等を除く)から
50㎝以上、かつ、同一敷地内の建築物から1m以上の距離を確保
※外気に開放とは(特定行政庁ごとに異なります)

屋外階段(螺旋階段)基準
・踏面の寸法は狭い方の端から30㎝の位置において計測
・蹴あげ寸法(1段ごとの高さ)23㎝以下
・踏面寸法 最低幅15㎝以上
・階段幅寸法75cm以上
・手すり高さ1.1mが一般的

2.屋外螺旋階段 設計・施工事例

生産で使用する水を一時的工場設備に溜め使用するため、天候関係なく高所にある工場設備の自主点検を実施しており、点検ではGL~工場設備点検床までの高さ5,350mmを、固定梯子で昇降しているため、点検者の安全を確保するため工場設備点検用の階段接地希望のお問合せがありました。

点検者の立場になり固定梯子を昇降体験
・固定梯子の昇降に時間がかかる
・固定梯子を昇降時に「怖さ」「体力消耗」「直ぐに終わらせたい」を体験し
点検漏れ・点検忘れなどが発生すると何度も感じました。
・固定梯子の昇降時に手足を滑らせて落下する可能性がある
(特に天候の影響を受けやすい)
これらを体験し点検作業困難と判断させていただきました。

直線階段も検討しましたがスペースが必要となり、かつ、周辺では工場車両(フォークリフト・原材料運搬車など)が頻繁に通過するので安全を配慮した結果、メリット・デメリットをご理解して頂いたうえで、点検のみの利用ということで螺旋階段をご提案させていただきました。

(設計)

・螺旋階段の設置するスペース確保
・GL~工場設備通路床面の高さ5,350mm、工場設備架台の高さに合わせ螺旋階段と課題に段差がないようにする
・階段を昇降する時に作業者の頭が階段にぶつからない、蹴あげ寸法基準23cm以下になるようを調整

(施工)

螺旋階段の図面を元に製作し、工事中事故などないよう安全に気を使いながら組み立てました。

(完成・引渡)

螺旋階段の踏面・視界に昇降時の注意を促すよう塗装し転倒防止を行いました。螺旋階段設置工事中は事故・ケガがなく無事に屋外螺旋階段の引渡することが出来ました。