床上工事防熱扉+エアカーテン連動

1.改善前状況



既設冷凍庫平面図既設の冷凍倉庫-20℃(125㎡)の床はコンクリートが凍上し、ひどいところで床面が13㎝盛り上がっていました。原因は床下の凍上によるものでした。それに伴い壁はプレハブパネルも同時に持ち上がっていて当然、壁の隙間が発生し、ひどいところではパネル合わせ目の隙間に凍りついておりました。天井についても、プレハブパネル補強材が十分なものではなく、天井面が垂れ下がり、パネル合わせ目の隙間に凍りついておりました。床・天井・壁とも修繕工事が必要な状況でした。

2.解体時状況



2解体時状況1解体時の既存状況の中身については、床下土壌は床ラインから1m凍結している状況でした。凍った土壌をブレーカーで斫りバックホーで掘削して残土を処分しました。

床下砕石厚みは100mm、少ない印象でした。凍上防止管はVP100が2.5mピッチと少ないピッチで配管されておりました。内部の発生した結露水が凍りついており配管の中の換気が十分でなかったと考えました。

捨てコンクリート100mm、硬質ウレタンフォームは一種ミラフォームで100mmで断熱不足であると考えました。同時に捨てコンとウレタンフォームの間に防湿層がありませんでしたので床下からの湿気を直接的にウレタンフォームが受け、隙間などから水分が回り床が隆起したことも要因として考えられました。
2解体時状況2
仕上げコンクリート厚さ130mmでした。出入口開口部のコンクリート内部にフロアヒターが入っていない状況で、出入口付近が凍りついていたことはこれが原因だと考えられるました。

リリーフ弁(圧力調整弁)も漏電して機能していないことも、壁・天井パネルの壊れを促進させ、天井の補強材も軽鉄の親バー程度で随所で曲がっていたり、外れていたりしていましたので、天井の垂れ下がりは、現状を見て判断できました。

3.冷凍庫修繕の設計・施工方法(床の凍上対策)



3床下凍上対策凍上防止管床下のつくりについては、凍上防止管内部の凍結しているたとを受けて、バックルーム側両サイドにピットを設けました。①配管内部をみえるようにする。②配管内部に結露した水がたまらないようにする。

この2点を柱として、配管の中央から両サイドに勾配を取りピットに結露水を流す設計としました。ピット内部も各一か所ずつ浸透層を設けピット内部にも勾配を取り、結露水の流れを作りました。

一般的な凍上防止管を床下から立上げる施工ですと、配管内部が監視できない形状ですのでピットを作ることは重要視しました。また凍上する動きを強制的に止められないのか?を考察し、凍上防止管内部に5℃サーモ付き簡易型ベルト状ヒーターを入れ配管内部が約5℃~30℃で入切するシステムとしました。建物内部にピットがありますので、解放的なつくりにしないと空気がよどみます。したがって、北面に自然給気を3か所、南面に有圧換気扇(サーモ付5℃)を3台設け、凍上防止管の中の空気の流れ、天井はスケルトンにしプレハブパネル外側の空気の流れを作りドライ化を計りました。

解体した状況としては、床から土壌が1m凍結していましたので、床コンクリート、断熱材、捨てコン、土壌とまでを重機ブレーカーで凍結部分をきれいに解体撤去いたしました。     
新設冷凍庫平面図

新設冷凍庫平面図

新設冷凍庫平面図

新設冷凍庫平面図

図面に示す通りですが、土工・コンクリート工事としては、①根切底から砕石層を500㎜とる(厚みを大きくとる・よく転圧)②砕石層の中に凍上防止管VP100を1mピッチで通気配管する(仕上げ転圧)③砕石上に防湿フィルム敷き(湿気対策)④捨てコン厚み130㎜とD13@200の配筋⑤プレハブパネル100㎜の建て込み⑥RAシート敷き(特種防水シート湿気対策)⑦冷凍庫内部側は三種スタイロフォームEK-Ⅱを200㎜据付・外部側はウレタン発砲⑧防湿フィルム敷き⑨開口部二か所にフロアーヒーター設置(外部~冷凍庫温度差対策)⑩仕上げコンクリート厚み170㎜とD13@200の配筋とし床下工程を10工程行い床下の凍上対策といたしました。
3床下凍上対策ピット1

3床下凍上対策ピット2

3床下凍上対策砕石敷

3床下凍上対策防湿シート敷

3床下凍上捨てコン

3床下凍上対策タイロホームH200+防湿シート配筋

3床下凍上対策フロアヒーター

3床下凍上対策仕上げコンクリート170

4.冷凍庫修繕の設計・施工方法(冷凍機機種選定及びその他床上工事)



新設冷凍庫平面図設計条件:①外気温度36℃ ②外気湿度70% ③プレハブパネル暑さ100㎜ ④庫内天井高H4000㎜ ⑤入庫品温度(庫内温度+35K) ⑥入庫品比熱1.68KJ/kg・K ⑦収容率60% ⑧入庫冷却時間:24時間 ⑨入庫33%⑩収容量:400kg/㎥ ⑪電灯負荷計算 ⑫作業員負荷計算 ⑬換気負荷計算 ⑭余裕率20% ⑮冷媒配管長さ10m ⑯着霜補正係数0.75以上の条件で負荷計算を行い冷凍機20馬力(15kw)x3台 ユニットクーラー(20馬力タイプ)x3台と計算させていただきました。

入庫する品物は冷蔵商品+5℃で入庫する悪い条件で負荷計算を行うことで、ある程度の余裕を見させていただきました。冷凍機とユニットクーラーは故障を見据えてマルチは採用せず、20馬力(15kw)を3系統にさせていただきました。1系統が止まっても、残りの2系統は運転しますので御安心です。

施工内容としましては、配管貫通部・ボルト類の断熱処理をきっちり行い、外側の凍結や結露が出ないように気を付けて施工させていただきました。

霜取りは、6回/日として同時刻に入り約40分(霜取終了サーモにより短縮あり)に設定し、またドレン勾配もしっかりととり、詰まらないように口径も大きくさせてもらいました。

2か所ある出入口は防熱扉とし、インターロックをとりました。(エアーカーテン連動)大型リリーフ弁も3か所取付いたしました。照明器具は冷凍用LED照明40Wx1灯用を16台取付し床照度は、300㏓以上を確保させて頂きました。
4床上工事ユニットクーラー20馬力x3系統

4床上工事防熱扉+エアカーテン連動